サイコロの対面を追う型 ── 3つの見え方から、隠れた面を決める
この記事の内容は 2026-09-05 時点のものです。
確認できていない範囲:サイコロを扱う設問が「TG-WEB」の名で受検する検査にどのように出題されるか、その設問数や配分は提供元であるヒューマネージ社が公表していません。また、対面の和が7であるといった前提は設問文に明示される場合とされない場合があり、一般則として扱えるものではありません。この記事の手順は当サイトが整理したものであり、提供元が示した解法ではありません。
サイコロの設問で崩れる受検者は、たいてい転がしている。頭の中でサイコロを1回ずつ倒し、そのたびに見えている面を追い直している。
2回転がるくらいまではこれで足りるが、3回を超えると追えなくなる。しかも設問は、追えなくなるところから始まる。
追わずに済む方法がある。対面の組を先に確定させてしまえば、転がす必要はなくなる。
目次
- 公表されているのは検査時間と測定領域まで
- 転がすのをやめる ── 対面を先に決める
- 3つの見え方から対面を確定する手順
- 「対面の和が7」を前提にしてよいか
- 展開図で問われたときの読み替え
- 練習で確かめる1点
公表されているのは検査時間と測定領域まで
ヒューマネージ社の事務処理能力検査 J3 の紹介ページには、測定するものとして「事務処理能力」、説明として限られた時間の中で正確な処理ができるかどうかを見るとあり、検査時間は30分、基準レベルは高等学校卒業レベルと記載されている。一般常識検査 P3 は検査時間50分、基準レベルは高等学校卒業レベルである(同社サイト・2026年9月5日確認)。
日本エス・エイチ・エル社の適性検査CAB(測定項目の一覧は法則性の設問で扱っている)には命令表という科目があり、「与えられた指示・命令を速く正確に記憶し、使いこなす問題を通して、コンピュータ言語への適応の度合いを測定します」と説明されている(同社サイト・同日確認)。
サイコロの設問は、この命令表の説明にある「規則を記憶して使いこなす」という性格に近い。転がし方という規則が与えられ、それを正確に適用できるかを見る構造だからである。ただし、これは説明文どうしの類似であって、出題が同じであることを意味しない。
いずれの提供元も、設問の型の一覧は公表していない。以下は、この型に当たったときの処理である。
転がすのをやめる ── 対面を先に決める
サイコロの面は6つだが、独立した情報は3組しかない。1と向かい合う面、2と向かい合う面、というように、6面は3組の対面に分かれる。
この3組さえ確定すれば、どんな転がし方をしても答えは出る。見えている面が分かれば、その裏は自動的に決まるからである。
だから設問を読んだら、最初にやることは1つに決まる ── 対面の3組を確定させる。転がりの経過を追うのは、そのあとでよい(多くの設問では、追う必要すらなくなる)。
3つの見え方から対面を確定する手順
設問には、たいてい同じサイコロを異なる向きから見た図が2つか3つ与えられている。そこから対面を割り出す。
手順1、各図で「同時に見えている3面」を書き出す。
立方体は、1つの視点から最大3面しか見えない。図1で1・2・3が見えているなら、この3面は互いに対面ではない。対面どうしは同時に見えないからである。
手順2、「同時に見えた組」を消していく。
各面について、対面の候補は残り5面である。手順1で同時に見えた面は候補から消える。図が2つあれば、たいてい候補は大きく減る。
手順3、残った候補が1つになった面から確定させる。
1つの対面が確定すると、その2面は他の面の候補からも消える。確定が連鎖するので、1組決まると残りも一気に決まることが多い。
手順4、3組そろったら、設問の問いに戻る。
「この向きから見たとき、底面は何か」と問われているなら、上面の対面を答えればよい。転がりを追う必要はない。
この4手順の要点は、手順1の「同時に見えている面は対面ではない」という一行にある。サイコロの設問で使う推論は、実質これだけである。
「対面の和が7」を前提にしてよいか
市販のサイコロでは、向かい合う目の和が7になっている(1と6、2と5、3と4)。この性質を使えば、対面は考えるまでもなく決まる。
だが、設問がその前提を置いているとは限らない。目ではなく記号や色が書かれた立方体を扱う設問もあるし、和が7でないサイコロを明示的に出す設問もありうる。
したがって扱いは次のようにする。
- 設問文に「一般的なサイコロ」「向かい合う面の和は7」と書かれている場合のみ、和7を使う。 書かれていれば、確定作業は不要になり数秒で終わる。
- 書かれていない場合は、前節の手順で自力で対面を確定する。 和7を勝手に持ち込むと、そこを狙って作られた選択肢に当たる。
設問文に前提が書かれているかどうかを、図を見る前に確認する ── これを1手として入れておけば、両方の場合に対応できる。
展開図で問われたときの読み替え
同じ内容が展開図の形で問われることもある。「この展開図を組み立てたとき、Aの面と向かい合うのはどれか」という型である。
展開図で対面を見つける規則は1つだけ覚えればよい ── 十字の並びで1つ飛ばしの位置にある面が対面になる。横に4つ並んだ帯の中では、1番目と3番目、2番目と4番目が対面である。
L字に折れている部分は、折れ目のところで帯を伸ばして考える。折れた先を直線上に置き換えれば、同じ「1つ飛ばし」の規則で読める。
展開図の読み方そのものはTG-WEB 図形・展開図問題、切断面の型は立方体の切断面をどう描くかで扱っている。
練習で確かめる1点
この型の練習では、答え合わせのときに次を確認する ── 転がしていないか。
正解していても、頭の中でサイコロを倒して追っていたなら、それは本番で崩れる解き方である。転がす回数が増えた設問、面の数が多い立体(正八面体など)に置き換えられた設問で、同じやり方は通用しない。
対面を先に確定させる解き方は、転がす回数が何回でもコストが変わらない。そこが唯一の見どころであり、確認すべき点でもある。
サイコロの設問は、空間を想像する設問ではなく、候補を消していく設問である。同時に見えている面は対面ではない ── この一行から始めれば、3組の対面はほぼ機械的に決まる。
TG-WEBの科目ごとにどの手順を当てるかはTG-WEBの設問パターンと手順にまとめている。
この記事で示した手順と、同じ型の設問をまとめて確認できるようにしたものが「就活定石ノート Webテスト編」(税込3,980円・買い切り)である。玉手箱・SPI・TG-WEBの3形式に絞り、答えだけでなく「なぜそう解くか」の手順を添えている。