TG-WEB 図形・展開図問題 ── 空間把握で崩れない定石
この記事の内容は 2026-08-18 時点のものです。
TG-WEB旧型の非言語分野では、命題・暗号と並んで図形・展開図・積み木の問題が出題される。暗号問題の定石はTG-WEB 暗号問題 ── 初見でも崩れない定石で扱ったが、図形系は暗号とは求められる力がまったく異なる。規則の読解ではなく、頭の中で立体を組み立て・回転させる空間把握力が問われる形式であり、対策の方向も別に立てる必要がある。本稿では図形・展開図・積み木の3系統を、崩れない解法の手順として整理する。
目次
- TG-WEB図形問題の3系統
- 展開図 ── 面を固定してから組み立てる手順
- 積み木・立体の個数問題 ── 段ごとに数える手順
- 図形の回転・対称問題の定石
- 空間把握が苦手な受検者への代替アプローチ
- 時間配分と捨て問の判断基準
- よくある質問
TG-WEB図形問題の3系統
TG-WEB旧型の図形問題は、大きく3系統に分けて整理できる。
展開図系は、展開された平面図から組み立てた際の立体の形や、特定の面の位置関係を問う出題だ。
積み木・立体の個数系は、複数の立方体を積み上げた図から、使われている立方体の総数や、特定の方向から見た際に見える面の数を問う出題だ。
回転・対称系は、図形を回転させた後の見た目や、線対称・点対称の関係を問う出題だ。
この3系統は、いずれも「頭の中で立体・図形を動かす」という共通の作業を要求する点で似ているが、動かし方の型はそれぞれ異なる。3系統をひとまとめに「図形が苦手」と捉えるより、系統ごとに解法を分けて練習するほうが、上達が早い。
展開図 ── 面を固定してから組み立てる手順
展開図問題で崩れる典型的な原因は、頭の中で展開図全体を一気に立体化しようとすることだ。6面すべてを同時にイメージしようとすると、途中で面の向きを見失いやすい。
解法の一手は、1面を基準に固定し、隣接する面から順に組み立てることだ。
手順1、展開図の中で最も判別しやすい面(記号や模様が入っている面など)を1つ選び、それを「底面」あるいは「正面」として固定する。
手順2、固定した面に隣接する面を、展開図の折り目を基準に「どちらの方向に倒れるか」を1つずつ確認しながら組み立てる。このとき、指や鉛筆の先で展開図をなぞりながら「谷折り」の方向を追うと、頭の中だけで処理するより間違いが減る。
手順3、隣接する面の位置関係が決まったら、「向かい合う面はどれか」を確認する。展開図では、間に1面を挟んで両側に位置する面同士が、組み立てると向かい合う関係になることが多い。この「1面挟んで向かい合う」という関係を先に把握しておくと、設問で問われる面の位置を素早く特定できる。
向かい合う面の関係が分かれば、隣り合う面の関係も自動的に絞り込める。展開図問題の多くは、この「向かい合う面」と「隣り合う面」の2つの関係さえ押さえれば解ける設計になっている。
積み木・立体の個数問題 ── 段ごとに数える手順
積み木を積み上げた図から立方体の総数を数える問題では、一度にすべてを数えようとすると見落としが生じやすい。奥に隠れて見えない立方体を数え忘れる、あるいは同じ立方体を重複して数えるといったミスが典型例だ。
解法の一手は、上から下へ、段ごとに区切って数えることだ。
手順1、最上段に何個の立方体があるかを数える。
手順2、その下の段に何個あるかを数える。このとき、上段の立方体を支えている(=上段の真下に必ず存在する)立方体を見落とさないよう注意する。上に立方体がある場所には、その下の段にも必ず立方体が存在するという前提を使うと、見えない立方体も論理的に数え上げられる。
手順3、最下段まで同じ手順を繰り返し、各段の合計を足し合わせる。
見えている立方体だけを数えて答えを出すと、隠れた立方体を数え損ねるミスが起きやすい。「上に何かあれば、その真下は必ず埋まっている」という論理を使えば、見えない部分も推定できる。
特定の方向(正面・側面・上面)から見た際の見え方を問う設問では、その方向から一直線に並ぶ立方体の列を1本ずつ確認し、列の中に1個でも立方体があれば、その位置は「面として見える」と判定する手順が確実だ。
図形の回転・対称問題の定石
回転・対称問題は、図形をどう動かすかのイメージが崩れると、選択肢のどれが正しいか判断できなくなる形式だ。
解法の一手は、図形の中の「基準点」を1つ決め、その基準点の移動だけを追うことだ。 図形全体を回転させようとすると全体像を見失いやすいが、基準点(角や特徴的な模様の位置など)を1つ決めて、それが回転後にどこへ移動するかだけを追えば、判断がぶれにくい。
線対称の問題では、対称の軸を基準に「軸から同じ距離にある点同士が対応する」という関係を使う。点対称の問題では「中心点を挟んで正反対の位置にある点同士が対応する」という関係を使う。どちらも、図形全体を漠然と眺めるのではなく、対応する点のペアを1組ずつ確認する作業に落とし込むと、初見でも崩れにくい。
空間把握が苦手な受検者への代替アプローチ
空間把握を頭の中だけで完結させるのが苦手な受検者は、手を動かす代替アプローチが有効な場合がある。試験本番でメモ用紙が使える形式であれば、展開図の一部を実際に書き出し、折り目に沿って指でなぞりながら考える方法が、頭の中だけで処理するより確実なことがある。
普段の練習段階では、実際に紙を切って展開図を組み立ててみる、あるいは積み木を使って立体を作ってみるといった、手を動かした学習が空間把握力の底上げに効くとされる。ただし本番では時間が限られるため、練習段階で培った感覚を、本番では頭の中の処理だけで再現できるようにしておく必要がある。
時間配分と捨て問の判断基準
図形問題は、系統によって目安となる時間が異なる。
| 系統 | 目安時間 |
|---|---|
| 展開図(面の固定→組み立て) | 1分〜1分30秒 |
| 積み木・立体の個数(段ごとに数える) | 1分〜2分 |
| 回転・対称(基準点を追う) | 30秒〜1分 |
積み木の個数問題は、段数が多くなるほど時間がかかりやすい。2分を超えても数え終わらない場合は、途中で見切りをつけて選択肢の中から最も近い数値を選ぶ判断も、状況によっては現実的だ。
なお、TG-WEB非言語分野の問題数と制限時間は企業・受検方式によって異なる場合があるため、実際の時間配分は事前に受検案内で確認したうえで調整することを勧める。
図形・展開図・積み木のいずれも、「頭の中で一気に処理しようとしない」ことが共通する定石だ。基準となる面・点を1つ固定し、そこから機械的に組み立てる手順を踏めば、空間把握が得意でない受検者でも再現性のある解き方に近づける。
本稿で整理した3系統の解法手順と類題をまとめたものが「就活定石ノート Webテスト編」(税込3,980円・買い切り)だ。玉手箱・SPI・TG-WEB 3形式の頻出パターンを一冊に集約しており、図形・展開図の定石を体系的に確認したい受検者に参考になるはずだ。
よくある質問
Q. TG-WEB新型でも図形・展開図問題は出題されるか
TG-WEB新型は四則演算や図表読み取りといった物量処理型の出題が中心とされ、旧型に比べて図形・展開図の出題比率は低い傾向があると考えられる。詳しくはTG-WEB 旧型と新型 ── 見分け方と対策の分岐点で整理した見分け方を参考にしてほしい。
Q. 展開図問題で「向かい合う面」の判定に自信が持てない場合、どう練習すればよいか
紙で実際に展開図を切り出し、折りたたんで立体を作る練習が有効とされる。何度か手を動かして「1面挟んで向かい合う」という関係を体感すると、頭の中だけで展開図を見た際にも、同じ関係を素早く読み取れるようになりやすい。
Q. 積み木の個数問題で、見えない立方体が本当に存在するか判断に迷う場合はどうするか
「上に立方体がある場所は、その真下に必ず立方体が存在する」という前提を軸に考えるのが基本だ。この前提はほとんどの出題で成立するとされるが、判断に迷う場合は、各段を独立に数えたうえで、上下の段の個数に矛盾がないか(上段の立方体の位置が下段の範囲に収まっているか)を確認すると、見落としに気づきやすい。
Q. 図形問題が苦手で、対策する時間が限られる場合、どこから手をつけるべきか
回転・対称問題は基準点を1つ追うだけで判断できるため、3系統のなかでは比較的短期間で得点力が上がりやすいとされる。時間が限られる場合は回転・対称から練習を始め、余裕があれば展開図、積み木の個数へと広げていく順序が現実的だ。