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軌跡の設問をどう追うか ── 点を1つに絞り、接触の瞬間だけ描く

この記事の内容は 2026-09-07 時点のものです。

確認できていない範囲:この記事で「軌跡」と呼んでいる呼び名は、受検者側・教材側で使われるものであり、検査の提供元が公表している設問名ではありません。各検査の設問数、分野ごとの出題比率、設問ごとの制限時間、採点方式は、提供元の公開資料では確認できません。他社の検査の記載は、出題内容が同一であることを示すために引用しているものではありません。

図形が転がって、ある点がどんな線を描くか ── この形の設問は、頭の中で図形を動かそうとした瞬間に負ける。

動かすのではなく、止まる瞬間だけを描く。軌跡は曲線に見えるが、実際には「曲がり方が変わる点」が数個あるだけで、その間は同じ形の弧が続く。曲がり方が変わる点を先に押さえれば、残りは繋ぐだけになる。

目次

  1. 空間把握が測定対象として公表されている検査
  2. 追う点を1つに固定する
  3. 接触が切り替わる瞬間だけを描く
  4. 弧の半径は「点から接触点までの距離」で決まる
  5. 選択肢は先に2つ落とせる
  6. 練習でどう身につけるか

空間把握が測定対象として公表されている検査

まず、この帯が何を測る想定で作られているかを確認しておく。

ヒューマネージ社の知的能力検査の紹介ページには、判断推理力検査 i9 の数理判断推理力について「与えられた条件をもとに、適切な解を導く問題や、空間把握を必要とする問題を通じて、論理的な思考力を測定します。」という記載がある(同社サイト「知的能力検査 i9 / C3 / J3 / P3」・2026年9月7日確認)。同ページの記載では i9 の検査時間は30分、基準レベルは4年制大学卒業レベルである(同日確認)。

同ページには i9 と i9neo の性格の違いについて「『i9neo』に比べて、検査時間が長く、設問数が少ないため、考える力をより深く測定するのに向いています。」という記載もある(同日確認)。i9neo の検査時間は15分と記載されている(同日確認)。

日本エス・エイチ・エル社の適性検査CABの紹介ページには「ITやプログラミングに関する知識を問わない知的能力の出題形式で、デジタル関連の技能習得のポテンシャルを予測します。」とある(同社サイト・同日確認)。同ページの記載では CAB の所要時間は72〜95分である(同日確認)。

読み取れるのは、空間把握が測定の対象として公表されていること、そして設問数が少なく1問あたりの時間が長い設計の検査があることである。時間が長い側の検査に当たったなら、図を描く手順を丁寧に踏む余裕がある。短い側なら、下で述べる「選択肢を先に落とす」に寄せる。

なお、上記は各社がそれぞれ自社の検査について述べているもので、他社の検査の出題内容が同じであることを示すものではない。

追う点を1つに固定する

最初にやることは、追う点に印をつけることである。

設問は「頂点Pの軌跡」「中心Oの軌跡」のように、追う点を必ず指定している。ところが図を見ると、他の頂点も一緒に動いて見えるので、目が移る。目が移ると、追っていた点がどこにあったか分からなくなる。

だから、紙に図形を1つ描いて、追う点だけを濃く塗る。他の頂点は描かない。三角形なら残り2頂点は薄い線でよい。

中心の軌跡は直線になることが多い(多角形が直線上を転がるとき、中心の高さは変わる場合もあるが、円が転がるときは中心の高さは一定で、軌跡は直線になる)。追う点が中心か頂点かで、答えの形がまず大きく分かれる。

接触が切り替わる瞬間だけを描く

転がる図形の軌跡は、接触している頂点が切り替わるたびに、弧の中心が変わる。だから描くのは切り替わりの瞬間だけでよい。

手順はこうなる。

  1. 最初に接している頂点に印をつける(仮にA)
  2. Aを中心に、追う点Pがどこまで回るかを描く(1つ目の弧)
  3. 次に接する頂点をBとし、Bを中心に次の弧を描く
  4. 図形の辺の数だけ、これを繰り返す

正三角形が直線上を転がるなら、1周するまでに接触する頂点は3つ、正方形なら4つである。回転の回数は多角形の辺の数と一致するので、選択肢の弧の数を数えるだけで絞れることがある。ただし、次の節で述べるとおり半径0になる回転は線として現れないので、見える弧はそれより少なくなる。

回転そのものを追うのではなく、中心を切り替えながらコンパスで弧を描く作業に落とす。展開図で面の位置を追うときと同じで、動かすのではなく対応を固定するのが要点である(展開図で面の位置を追う手順)。

弧の半径は「点から接触点までの距離」で決まる

弧の大きさは、追う点Pと、そのとき接している頂点との距離で決まる。

  • Pが接触点そのもの → 距離0 → その区間は動かない(軌跡が途切れて見える)
  • Pが隣の頂点 → 距離=辺の長さ
  • Pが対角の頂点 → 距離=対角線の長さ

距離0の区間が存在するかどうかが、選択肢を分ける決め手になることが多い。追う点が図形の頂点なら、その点自身が接地する瞬間に必ず止まる。軌跡の線に「角が尖った箇所」ではなく「動かない箇所」があるかを見る。

正三角形の1辺を1とすると、頂点Pの軌跡は、半径1の弧が2つと、Pが接地する区間(動かない)が1つで、1周が構成される。弧の半径が途中で変わるかどうかも、選択肢を割る手がかりになる

選択肢は先に2つ落とせる

時間が足りない形式では、描く前に選択肢を落とす。落とす順番は次の3つでよい。

1、始点と終点の高さ。 転がり終わったとき、追う点が地面にあるか、上にあるか。図で確認すれば一発で2つは消える。

2、弧の数。 回転の回数は辺の数と一致し、そのうち半径0になる回転の分だけ見える弧が減る。正三角形の頂点を追うなら見える弧は2つ、正方形の頂点なら3つである。数が合わない選択肢を消す。

3、直線が混じっているか。 追う点が中心でないなら、軌跡に直線区間は出にくい。

この3つで、たいてい2択まで落ちる。2択になってから初めて弧を1つだけ描いて決める。全部描くより速い。手を止める基準そのものは捨てる問題をどう決めるかにまとめている。

練習でどう身につけるか

この帯は「解けた/解けない」で測ると伸びが見えにくい。測るのは、描いた弧の数である。

  1. 解いた後に、自分が描いた弧が何個かを数える
  2. 選択肢を落としてから描いていれば、1〜2個で済んでいるはず
  3. 4個以上描いていたら、選択肢を先に見ていない

描く量が減っているかどうかで、手順が身についたかを測る。正解率は、描く量が減った後から上がる。記録の残し方は解き終わった後の「振り返り」にまとめている。


軌跡は、動きを追う設問ではなく接触点を切り替える設問である。追う点を1つに固定し、切り替わる瞬間だけ弧を描き、選択肢は始点・弧の数・直線の有無で先に落とす。

設問パターンごとの手順は設問パターン→定石手順の索引から引ける。TG-WEBの設問ごとの手順はTG-WEBの設問パターンと手順にまとめている。

同じ型の設問をまとめて確認できるようにしたものが就活定石ノート Webテスト編(税込3,980円・買い切り)である。玉手箱・SPI・TG-WEBの3形式に絞り、答えだけでなく「なぜそう解くか」の手順を添えている。

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Webテストの出題形式を整理し、解法の手順として書き下している。運営は個人である。編集方針は、五つの条文にまとめてある。

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