監視つきの受検で気をつけること ── 何が見られているかを、公表資料の範囲で確かめる
この記事の内容は 2026-09-07 時点のものです。
確認できていない範囲:監視の対象・検知の基準・記録の保存期間など、運用の詳細は提供元の公開資料では確認できません。受検時の可否は企業と受検方式ごとの案内が優先されます。この記事は公表されている記載の範囲を整理したものであり、当サイトが可否を判断するものではありません。他社の検査の記載は、出題内容が同一であることを示すために引用しているものではありません。
自宅で受けるのに、カメラをつけるよう案内される ── この方式に当たると、問題そのものより「何をしたら不正と見なされるのか」が気になって集中できない。
不安の大半は、何が見られているかを知らないことから来る。この点は、提供元が公表している範囲でかなり分かる。分かれば、準備することも数が限られる。
目次
- 監視には「人が見る」方式と「AIが見る」方式がある
- 人が見る方式で公表されていること
- AIが見る方式で公表されていること
- 机の上に置いてよいものは案内で決まる
- 当日の準備は4つに絞れる
- 受検中に迷ったときの扱い
監視には「人が見る」方式と「AIが見る」方式がある
同じ「自宅で受ける・監視つき」でも、仕組みは2種類ある。
日本エス・エイチ・エル社の適性検査GABの紹介ページには、受検形式について「AIプロクタリング(監視機能)付の不正対策型のオンライン形式」という記載がある(同社サイト・2026年9月7日確認)。同ページには、厳格な本人認証を行うテストセンター形式にも対応している旨の記載もある(同日確認)。
ヒューマネージ社の知的能力検査の紹介ページでは、判断推理力検査 i9 の実施方式として「テストセンター方式、オンラインAI監視型WEB方式、WEB方式、マークシート方式」が挙げられている(同社サイト「知的能力検査 i9 / C3 / J3 / P3」・同日確認)。
方式が4つ並んでいて、そのうち1つがAI監視型である、という構造をまず押さえる。案内に「AI監視」「プロクタリング」の語があるかどうかで、どちらの世界に入るかが決まる。形式の判別そのものは受ける形式をどう判別するかにまとめている。
人が見る方式で公表されていること
人が監督する方式については、リクルートマネジメントソリューションズ社の就職準備応援サイトに記載がある。
同サイトのテストセンターの紹介ページには「オンライン会場でも、有人監督のもと、リアル会場と同等に顔写真付き本人確認書類をご提示いただき、本人確認を行います。」という記載がある(同社サイト「SPIのテストセンターについて」・同日確認)。同ページには、監督者が受検前に持込物を含め適切な受検環境であることを確認したうえで受検開始となる旨、および受検中の不正が疑われる動きをリアルタイムで察知できる旨の記載もある(同日確認)。
つまり、受検が始まる前に環境の確認が入る。始まってから片づけるのでは間に合わないので、机の上は事前に空けておく。
AIが見る方式で公表されていること
AIが監視する方式については、ヒューマネージ社が仕組みを公表している。
同社のオンラインAI監視型WEBテストの紹介ページには「AI試験官が替え玉受験やカンニングをしていないかを監視し、不審な行動を検知した場合は受験結果とともに報告します。」という記載がある(同社サイト・同日確認)。同ページには、企業はその報告内容を確認してから合否の判断が可能である旨の記載もある(同日確認)。
同ページには受検者側の利点として「事前予約が不要」「実施人数に上限なし」も挙げられており、価格については適性検査の受験料に500円を加えた金額で提供する旨が記載されている(同日確認)。
読み取れることが2つある。1つは、検知されても、その場で受検が止まるとは書かれていないこと。もう1つは、予約が要らない代わりに、自分で環境を整える責任が全部こちらに来ることである。会場側が用意してくれるものは何も無い。
なお、上記は各社がそれぞれ自社の検査・サービスについて述べているもので、他社の検査で同じ運用がされることを示すものではない。
机の上に置いてよいものは案内で決まる
自分で判断せず、案内に従う。ここは公表されている記載がそのまま基準になる。
上記のリクルートマネジメントソリューションズ社のページには、オンライン会場で受検する場合に必要なものとして「顔写真付き本人確認書類(運転免許証、パスポート、学生証など)」「筆記用具(ボールペン不可)」「メモ用紙(A4/2枚のみ)」が挙げられている(同日確認)。同ページには、詳細は予約取得時の説明で必ず確認するよう記載されている(同日確認)。
「A4で2枚のみ」のように枚数まで指定される場合がある、というのがここでの要点である。多めに用意しておけば安心、という発想が通用しない。案内に書かれた数を、書かれたとおりに用意する。
電卓を置いてよいかも同じで、方式と案内で決まる。可否の整理はWebテストで電卓は使えるのか、限られた紙で回すメモの書き方は計数で桁を間違えないメモの書き方にまとめている。
当日の準備は4つに絞れる
公表されている記載から逆算すると、やることは4つになる。
1、案内を読んで、要るものの数を書き出す。 本人確認書類、筆記具、メモ用紙。枚数の指定があればその数。
2、机の上を空ける。 開始前に環境の確認が入る方式では、片づいていること自体が手続きの一部になる。参考書もスマートフォンも視界から出す。
3、カメラの画角を先に確かめる。 自分の顔と手元が入るか。パソコンの内蔵カメラなら、画面を開く角度で決まるので、開始前に一度確認しておく。
4、通信と電源を確保する。 途中で切れたときの連絡先は受検案内メールに記載されている。自宅受検の環境の整え方は自宅で受けるときの環境をどう整えるかにまとめている。
この4つ以外に、当日やることは無い。逆に言えば、この4つを前日までに済ませておけば、当日は問題に集中できる。
受検中に迷ったときの扱い
受検が始まってから「これは大丈夫だろうか」と迷う場面は、たいてい次の3つである。
- 声を出してよいか → 案内に許可の記載が無ければ、出さない前提で進める
- 席を立ってよいか → 同上。開始前にトイレを済ませておけば、迷う場面自体が発生しない
- 紙が足りなくなったら → 追加できるとは書かれていないので、書く量を減らす前提で解く
3つとも、当日に判断しないで済む形にしておくのが解である。迷う可能性のある行動を、開始前に潰しておく。
同じ考え方は設問の処理にも当てはまる。捨てる判断も、打ち切りの秒数も、本番でその場で決めるのではなく、練習の側に移しておく(捨てる問題をどう決めるか)。
監視つきの受検で効くのは、心構えではなく準備の数を絞ることである。案内に書かれた数だけ用意し、机を空け、画角を確かめ、通信を確保する。何が見られているかは公表されている範囲で分かるので、そこから先を想像で埋めない。
設問パターンごとの手順は設問パターン→定石手順の索引から引ける。3形式に共通する処理は玉手箱・SPI・TG-WEBで共通して使える手順はどれか、SPIの設問ごとの手順はSPIの設問パターンと手順にまとめている。
同じ型の設問をまとめて確認できるようにしたものが就活定石ノート Webテスト編(税込3,980円・買い切り)である。玉手箱・SPI・TG-WEBの3形式に絞り、答えだけでなく「なぜそう解くか」の手順を添えている。