SPI 推論の頻出形を5つの型に分類する
この記事の内容は 2026-06-23 時点のものです。
確認できていない範囲:SPIの出題内容は公開されていないため、この5分類が本試験の出題をすべて覆っていることは確認できていません。企業・年度による出題の差も確認していません。
SPI の非言語のうち、最も忌避されるのが推論である。条件が散らばり、設問が分岐し、時間だけが減っていく──そんな印象がある。
しかし出題を解体すると、推論は5つの型に集約される。順序・対応・嘘つき・位置・グループ分けの5つだ。設問が変わるたびに考え方をゼロから組み立てる必要はない。型さえ見抜けば、当てる定石は決まっている。
目次
- #1 順序型 ── 直線に並べる
- #2 対応型 ── 一対一で結ぶ
- #3 嘘つき型 ── 真偽を反転させる
- #4 位置型 ── 平面に配置する
- #5 グループ分け型 ── 集合に振り分ける
- 型を見分ける手順
#1 順序型 ── 直線に並べる
「AはBより先にゴールした」「CはDの直後にいる」といった条件が並ぶ問題は、順序型である。出題は直線上の順位付け/時刻の前後関係/高さ・速さの比較などに細分されるが、作業図の引き方はひとつだ──横一列のマス目を引き、確定情報から埋める。
定石は次の3手順で固まる。手順1、左右の端を仮置きする。手順2、確定した相対関係を矢印で繋ぐ。手順3、矛盾の出る配置を消去法で削る。
「AはBより先」のような相対条件しか与えられない問題では、絶対位置を仮置きしてはいけない。条件を線分図に翻訳し、両端から詰める。これが順序型における最初の手順である。
#2 対応型 ── 一対一で結ぶ
「Pは赤を選んだ」「Qは赤か青のどちらかを選んだ」のように、2集合の要素を結びつける問題は対応型である。色・職業・出身地・スポーツ──属性のラベルが何であっても、作業図の引き方は同じだ。
縦軸と横軸に2集合を並べ、マルとバツで埋める表を引く。確定したマルは行と列の残りをバツで埋める。これが定石である。条件を文章のまま追わない、表に落とす──この手順を踏まないと、対応型はほぼ確実に時間切れになる。
「PはAではない」のような否定条件が連鎖した場合、消去法でひとつのマスにマルが残る。表さえ正しく引ければ、推論というより塗り絵に近い処理になる。
#3 嘘つき型 ── 真偽を反転させる
「3人のうち1人だけが嘘をついている」「2人が本当のことを言っている」のような、発言の真偽を扱う問題は嘘つき型である。出題は不利に見えるが、定石は単純だ──「誰が嘘つきか」を仮定し、矛盾の出るケースを消す。
3人の出題なら3通り、4人なら4通りを順に試す。仮定→他の発言が成立するか確認→矛盾なら却下、という機械的な作業を回す。
ここでの落とし穴は、発言の中に「Aは嘘をついている」のような他者言及が混じる場合だ。Aが嘘つきだと仮定したとき、Aの発言「Bは嘘つき」は偽になる。つまりBは正直者である──この反転を一段抜かすと、そこから先がすべて崩れる。発言の参照関係は矢印で図示し、反転を視覚化する。これが嘘つき型の最初の手順だ。
#4 位置型 ── 平面に配置する
「円卓に6人が座る」「3×3のマス目に部屋を割り当てる」のような、二次元の配置を扱う問題は位置型である。座席・地図・建物の階層など、出題の見た目は変わるが、作業図の引き方は決まっている。
円卓ならまず円を描く。一人を仮置きで固定し、相対位置(向かい・隣・2つ離れ)を順に埋める。回転の自由度をひとつ消すために、必ず誰か一人を固定するのが定石である。
平面マスの問題では、軸の方向(東西/南北、上下/左右)を作業図の脇に明記する。条件を「Aの北にB」と読んだとき、北がどちらかを混同するとそれだけで図が崩壊する。
#5 グループ分け型 ── 集合に振り分ける
「7人をA・B・Cの3チームに分ける」「6種類の商品を2つの箱に詰める」といった問題は、グループ分け型である。順序・位置・対応とは図の引き方が異なる──マス目ではなく集合の囲いを描く。
定石は次の3手順だ。手順1、グループの個数と人数の制約を確認する(「Aは2人、Bは3人」など)。手順2、「PとQは同じグループ」「RとSは別グループ」のような関係条件を、辺で結んで図示する。手順3、辺で繋がった塊を、サイズの制約に合うように配置する。
人数制約と関係条件のいずれかが欠けると解は一意に定まらない。条件が足りない設問では「可能性がある/必ずしも言えない」を答える形式が多い──これは「定まらないことを答えとして許す」型である。
型を見分ける手順
5つの型のうちどれかを最初の30秒で見抜く。これが推論の本当の第一段階である。なおこの「30秒」は、練習の目標として置いている目安であり、計測して得た平均値ではない。
判別の指標は条件の言葉にある。「先/後/何番目」が出れば順序、「対応する」「選ぶ」が出れば対応、「嘘/本当/正直」が出れば嘘つき、「隣/向かい/東西南北」が出れば位置、「グループ/チーム/分ける」が出ればグループ分けだ。
設問を読む前に条件を眺め、型を確定する。型が決まれば図の引き方が決まり、図が引ければ解法が回り出す。
推論を解いた後は、どの型だったか/どこで詰まったか/なぜ詰まったかを記録として残す。同じ型で詰まる頻度が見えれば、苦手な型に集中して定石を磨き直せる──これが本番までの練習の型である。
よくある質問
Q. 5つの型のどれにも当てはまらない設問が出た場合はどうすればよいか
複数の型が組み合わさった複合問題である可能性が高い。たとえば位置と対応が同時に問われる設問もある。その場合は条件を読みながら、どちらの要素が主で従かを見極め、主となる型の図から引き始めるとよい。
Q. 型の判別に30秒以上かかってしまう場合はどう対処すべきか
判別に時間をかけすぎるより、条件文の中の指標語(先/後、対応する、嘘/本当、隣/向かい、グループ)を機械的に拾う練習を先に積む方が効く。判別を熟考で解こうとすると、そもそも判別自体に時間を溶かしてしまう。
Q. 嘘つき型で、仮定する人数が多い場合も同じ手順でよいか
同じ手順でよいが、総当たりの組み合わせが増えるため、明らかに矛盾する仮定から先に消していくと効率が上がる。発言の参照関係を矢印で図示する解法は、人数が増えるほど効く。
Q. 位置型で「回転」や「対称」の条件が付く場合はどう扱うか
基本の解法は変わらない。一人を固定して相対位置を埋める定石をまず適用し、回転や対称の条件は「同じ配置とみなせるパターン」を減らす調整として最後に扱う。先に固定の手順を崩さないことが優先される。