TG-WEB 旧型「命題」を5秒で判定する定石
この記事の内容は 2026-06-26 時点のものです。
確認できていない範囲:TG-WEBの出題内容は公開されていないため、旧型で命題がどの程度の割合で出るか、また本記事の分類が出題をすべて覆っているかは確認できていません。「5秒」は練習の目標として置いた目安で、計測値ではありません。
TG-WEB 旧型の言語分野で最も時間を奪う形式が「命題」である。「AならばB」「BならばC」が並び、選択肢の真偽を問われる──論理学の素養がない受験者にとっては、設問を読むだけで思考が止まる形式だ。
しかし命題問題の正体は単純である。判定すべきは対偶・裏・逆の3変形のみ。判別表を頭に焼き付ければ、5秒で処理の方針が決まる。なおこの「5秒」は、手順を体に入れたときに目指す目安であり、計測して得た平均値ではない。
目次
命題の3変形 ── 対偶・裏・逆
ある命題「PならばQ」が与えられたとき、関連する命題が3つ生成される。
§ 対偶 ──「QでないならばPでない」 § 裏 ──「PでないならばQでない」 § 逆 ──「QならばP」
この3つのうち、元の命題と必ず真偽が一致するのは対偶のみである。裏と逆は元の命題が真であっても、偽になることがある──ここを抑えれば命題問題の半分は終わる。
例として「猫ならば動物である」を考える。対偶「動物でないならば猫でない」は真である。裏「猫でないならば動物でない」は偽(犬は猫でないが動物だ)。逆「動物ならば猫である」も偽(犬は動物だが猫ではない)。
判別表 ── どれが真でどれが偽か
判別の核は次の表に集約される。
| 元の命題 | 対偶 | 裏 | 逆 |
|---|---|---|---|
| PならばQ | 真 | 不定 | 不定 |
「不定」とは「真とは限らない」という意味であり、選択肢として並んだら原則は偽として処理する。ただし設問が「次のうち必ず正しいものを選べ」であれば、不定の選択肢は除外される──「必ず正しい」のは対偶だけだ。
逆に「次のうち誤りを含むものを選べ」であれば、裏と逆が候補に上がる。裏と逆は反例で潰せるため、具体例を一個でも頭の中で作れば落とせる。
5秒判定の手順
設問が並んだら次の手順を踏む。
手順1、元の命題を「PならばQ」の形に書き換える。日本語が回りくどい場合でも、主語と述語の方向だけを抜き出す。
手順2、選択肢の各文を、元の命題に対して対偶・裏・逆・無関係のいずれであるかをラベル付けする。「PでなければQでない」とあれば裏、「QならばP」とあれば逆、「QでないならばPでない」とあれば対偶だ。
手順3、設問の問いに応じて、対偶のみを真/裏と逆は不定として切り分ける。
この3手順を問題用紙の余白でやれば、命題問題は短時間で方針が固まる。判別に迷うのは、選択肢の文が長く、PとQの対応がぼやけているときだけだ──そのときは選択肢の主語と述語を矢印で結び、元の命題と同じ方向か逆方向かを確認する。
深追いしない見極め
命題問題には、3つ4つの命題が連鎖して三段論法を要求する変形も出る。「AならばB」「BならばC」が与えられ、「AならばC」が成立するか問われる形式だ。
三段論法が成立する条件は単純である──矢印が同じ方向で繋がっているかを見る。「AならばB」「BならばC」は A→B→C と繋がるので、A→C は成立する。
しかし「AならばB」「CならばB」のように、矢印の終点が共通でも、A→C は導けない。矢印の方向が合っていなければ三段論法は組めない──ここが深追いしないための見極めである。
矢印を図に描き、繋がらない選択肢は成立しないものとして即座に外す。3つ以上の命題が並んだら、迷わずまず矢印図を引く。これが連鎖型における最初の手順だ。
型を見分ける手順
命題問題で最初にやることは「対偶/裏/逆/三段論法のどの型か」を見抜くことである。
設問を読む前に、選択肢の語順を眺める。「PでなければQでない」が並べば裏の判定、「QならばP」が並べば逆の判定、「AならばC」が出ていれば三段論法である。
型が決まれば手は決まる。対偶の型なら判別表の最左列を当て、裏・逆の型なら反例を一個用意し、三段論法の型なら矢印を引く。
命題問題で本当に避けたいのは、選択肢を一つずつ全文吟味して時間を溶かすことだ。判別表を持っているなら、対偶以外は不定で切れる──短時間で型を確定し、残り時間を計算問題に回す。これが TG-WEB 言語分野での時間の作り方である。
よくある質問
Q. 「対偶」以外に元の命題と真偽が必ず一致するパターンはあるか
単純な「PならばQ」の命題においては対偶のみである。裏と逆はいずれも反例が作れる限り不定として扱ってよい。命題が複数連鎖する三段論法では、矢印が同じ方向で繋がっているかどうかが別途の判定基準になる。
Q. 命題の中に「かつ」「または」のような複合条件が入っている場合も同じ判別表が使えるか
基本の考え方(対偶のみが真偽一致、裏と逆は不定)は変わらないが、複合条件では対偶を取る際に「かつ」と「または」が入れ替わる点に注意が要る。「PかつQ」の否定は「Pでない、またはQでない」になるため、条件を分解してから否定する手順を踏む。
Q. 選択肢に対偶・裏・逆のどれにも当てはまらない文が混ざっている場合はどうするか
元の命題と主語・述語の関係が無い、あるいは条件の向きが一致しない選択肢は「無関係」として即座に外してよい。判別に時間を使うべきは、対偶・裏・逆のいずれかに当てはまる選択肢だけである。
Q. 三段論法の設問で命題が4つ以上連鎖する場合も矢印図の解法で対応できるか
対応できる。連鎖する命題が増えるほど、途中の矢印を1本でも見落とすと結論を誤りやすくなるため、命題の数が多い設問ほど矢印図を丁寧に書く価値が上がる。慣れないうちは面倒に見えても、暗算で繋げようとするより結果的に速い。