資料を複数そろえる意味はあるか
この記事の内容は 2026-09-10 時点のものです。
解答集を2冊そろえるかどうかは、就活生から繰り返し出る問いである。答えは形式ごとに違う。同じ形式の中で2つ持つ場合と、玉手箱・SPI・TG-WEBという別形式を併願する場合とでは、意味がまったく異なる。
目次
重複する部分と補う部分を分けて考える
資料を2つ持つかどうかを決める前に、重なる部分と補い合う部分を切り分ける。玉手箱の四則逆算なら、出題される問題の型はある程度決まっている。2つの資料が同じ型を別の言い回しで載せているだけなら、それは重複である。片方が解き方の手順を書き、もう片方が時間配分の目安を書いているなら、それは補完だ。
見分け方は単純である。目次を並べて、扱っている問題の型を数える。型が同じで解説の書き方だけ違うなら重複が大きい。型の数そのものが増えるなら補完が大きい。解答集の選び方で挙げた6つの視点のうち、範囲と解説の2つがここで効いてくる。
玉手箱・SPI・TG-WEBは重ならない
3形式を横に並べると、資料を分ける理由がはっきりする。玉手箱の四則逆算とSPIの推論とTG-WEBの図形問題は、出題の型も解く手順も別物である。1冊の資料が3形式をまとめて浅く扱っている場合、どの形式も対策が薄くなりやすい。
併願する企業の顔ぶれが玉手箱とSPIに割れているなら、形式ごとに資料を分けるのが定石だ。1冊にまとめた資料を選ぶ場合は、3形式のどれか1つに厚みが偏っていないかを目次で確認する。玉手箱・SPI・TG-WEB併願時の対策配分の定石で配分の考え方を扱った。
同じ形式で2つ持つ意味があるとき
同じ形式で資料を2つ持つ判断に根拠がある局面は、次の3つに絞られる。
- 片方が問題数中心、もう片方が解説中心で、扱う情報が重ならない
- 旧版と改訂版で出題傾向が変わり、片方だけでは新しい型を拾えない
- 併願する企業数が多く、1冊の演習量では型を覚えた後の反復が足りない
SPIのテストセンター対策で、1冊目に載っている問題をすべて解き終え、正答率が9割を超えた段階は分かりやすい例である。この段階で演習量そのものが不足しているなら、2冊目を足す判断には根拠がある。
同じ形式で2つ持っても意味が薄いとき
逆に、1冊目をまだ7割も解いていない段階で2冊目を買う判断は、根拠が薄い。同じ型の問題を別の資料で繰り返し解いても、解ける型の数は増えないからだ。過去問と解答集は何が違うのかで触れたとおり、解答集は型を覚える道具であり、型を覚えた後の反復には向かない。
費用は資料の数だけ増える。Webテスト解答集のコスパで示した価格差を見ると、2冊目を買う前に1冊目の消化率を確かめるほうが先だ。「みんな2冊は持っている」といった伝聞だけで追加を決めると、重複した範囲に費用を払う結果になりやすい。
資料を選ぶ順番
順番を決めておくと、追加の判断で迷わない。
- 受ける企業の形式を先に確定する。玉手箱かSPIかTG-WEBかで、必要な資料は変わる
- 1冊目を最後まで解き切る。途中でやめた状態では不足の判断ができない
- 正答率と残り時間から不足を測る。型が解けないのか、時間が足りないのかを分ける
- 不足が形式の網羅か演習量かを切り分ける
- 不足に応じて資料を追加する。目的が重ならない資料を選ぶ
就活定石ノート Webテスト編は、玉手箱・SPI・TG-WEBの3形式に絞って1冊にまとめている。3形式を併願する場合、資料を分けずに済むかどうかの目安として使える。
よくある質問
Q. 資料を追加するタイミングの目安はあるか
公式に示された基準はない。目安としては、1冊目を最後まで解き終え、正答率が安定して9割前後に達した段階である。到達前に追加しても、重複する問題を繰り返すだけになりやすい。
Q. TG-WEBだけ資料を分けたほうがよいか
TG-WEBは旧型と新型で出題される問題の型が大きく違う。志望企業がどちらを使っているか分からない場合は、両方を扱っている資料を選ぶほうが、形式ごとに買い分けるより無駄が少ない。
Q. 中古やフリマで買った資料と新しい資料を併用してよいか
併用自体は問題にならない。ただし出題傾向は毎年少しずつ変わるため、古い資料の年度表記だけは確認したほうがよい。28卒向けと書かれた解答集をどう見極めるかで年度表記の見方を扱った。
Q. 問題集と解答集を両方そろえる意味はあるか
問題集は演習量を増やす道具で、解答集は型と解き方の手順を覚える道具である。役割が違うため、両方を併用する判断には根拠がある。ただし解答集で型を覚え終えていない段階で問題集を増やすと、消化しきれずに終わることが多い。